まちなみコンサート
明日です。
神明町の市政記念館にて
13:00から。
『宮川カルテット』となってますが、
実際は『高原茂樹とハイマウンテン☆プレイボーイズ』with宮川純一(笑)
サックスのN谷K一さんもゲストで出演!?
豪華〜〜☆
『WESTWIND OF SESSION』の歌姫、K山ちゃんもゲストで。。。
カントリーとジャズの共演(笑)
お楽しみに。。。
晴れるといいな〜
無料。

3年前のまちなみコンサートの時に書いた日記のようなもの。
彼女について私が知っている二、三の事柄
今にも雨が降り出しそうな蒸し暑い日だったからといって、ライブの会場を間違えてしまったことはまったく僕の不注意で、てっきりライブ会場だと思って楽器を搬入し終えた後、今は観光名所にもなっているその古い官舎の職員はけげんそうな顔つきで僕をみつめたから、場所だけでなく時代までも間違えてしまったのでは、という不安に襲われつつ、またもと通りの順番で楽器を車に積み直すことになったわけだが、僕の間違ったライブ告知によって、その古い元官舎をたずねてしまったのがシンガーソングライターのM氏のみだったことは幸いだったというべきし、そんな些細な勘違いをよそに正しい会場の方は盛況で、その観客の多さに僕は軽い目眩を感じたが、ドラムの宮川氏も名古屋から嘘のようなスピードで開演に滑り込み、ボーカルのうーさんも奇跡的な繊細さでブルースと昭和の歌謡曲を唄いわけ、僕は僕でペダルスチールを人前で演奏することができたうえ、「帰れない二人」という二人の天才の共作による曲での演奏を、後でうーさんに褒められもしたのだから、そのライブは成功と言って良いはずで、市の観光協会からギャラとして渡された数枚の紙幣で打ち上げをすることになったのだが、そのメンバーにはその日の出演者とは別に、シンガーソングライターのM氏と、うーさんのライブには必ず来て踊っている女性が顔を出し、僕は彼女と挨拶くらいはする感じだったから、少しだけ話をしたけど何を話したかは全く思い出せないし、ライブの後の興奮がおさまらない参加者たちは、雨上がりの夜の匂いに誘われるように、ボブ・デュランの曲にちなんだ店の名をもつ「D」へ流れ込んだわけだが、クーラーがない「D」ではじっとしてても汗ばんできて、冷たいペリエを2杯飲んでも、なかなか喉の乾きはおさまらず、というのもうーさんを相手に、ハワイアンや昭和歌謡について話したい事が沢山あったからで、そのままハワイアンバンドに居ても違和感ない感じのアロハ姿のうーさんは独特の抑揚のついた話し方でいろんな話を聞かせてくれたのだけど、そうしたら突然彼女が「ハワイアンを馬鹿にしないで」と話に入ってきたから、僕はハワイアンを好きになったから演奏してみたいだけで、馬鹿になんかしていません、というと、彼女は椅子に深く座り直して「だったらスラッキーを聴きなさい」と呪文を唱えるみたいに言ったから、僕はなんだか嫌な予感がして、ハワイアンの話を打ち切ったのだったが、彼女が外に涼みに出た隙にM氏が僕に耳打ちした内容は、彼女が昔東京に住んでいたこと、そして「エリー」という名の女がいとしかったり、「チャコ」という名の女を心から好きだったことがある国民的ロックスターの恋人だったというもので、僕は先頃バンドを解散した日本で一番レコードを売っているかもしれないその男を、好きでもあり嫌いでもあるのだが、彼の初期の作品には特別な思いがあるのも事実で、年代を考えると今、目の前に居た彼女が「エリー」なのかもしれないし、「チャコ」なのかもしれないと思ったら、急に切なくなってしまって、僕は「スラッキー」という言葉を忘れないように何回も頭の中で繰り返したのだが、彼女の長い髪と憂鬱そうな横顔がふと浮かんで、そのロックスターと湖に舟を浮かべたまま裸でいたのが彼女だったのでは、と思ったら、思春期の頃の恋愛がいろんな走馬灯みたいに浮かんできて、僕も外に煙草を吸いに出たのだけど、もう彼女の姿は見えなかったし、煙草の煙が夜の空に溶けていくのを眺めながら、彼女の名前はどちらかと言うと「エリー」に酷似していることに気付いた。
Posted by イチロウ at
◆2011年09月17日18:36