Boys Will Be Boys あとがき
『Boys Will Be Boys』という名のバンドを初めて見たのは、数年前の夏のことでした。
まだ斐太高校の2年生と3年生だったにもかかわらず、彼ら3人は大人顔負けの演奏をしていました。
パソコンのハードディスクの中身を『断捨離』していたら、その当時、彼らとの出会いを童話風に書いたこの文章を発見して、少しだけ手直しを加えてここに発表させてもらったというわけです。
ピアノ弾きでベース弾きで歌うたいで男の子な女の子は、只今、自動車免許取得中。
ガンバレ!『おじさんは本免1回落ちたけど!』
ブヴァールのモデルになった子は何してるんだろ?
いろんな意味で『フリー』なやつだったから、きっと今も『フリー』なことと思う。
ペキュシェのモデルになった子は、きっと僕のことを笑ってると思う。
またドラムが上手くなって、ものすごい顔ぶれのミュージシャンたちと毎夜セッションしていることでしょう。
僕は彼らに誘われて、ほぼ20年ぶりに斐高の体育祭を観たり、一緒に楽器を鳴らしたり。
後輩というより、娘や息子みたいな彼らとの時間は、『あっ』という間でした。
数年ぶりにこの文章を読み返しながら、1人の同級生のことが頭に浮かびました。
3年A組 大津 毅 君
彼もピアノ弾きでしたね。
僕は大津君とは体育の時間が一緒だったくらいで、ほとんど話した事はなかったけど、
『ピアノ弾ける奴』同士のライバル意識みたいな、そんな感じを常に抱いていました。
大津君の訃報を聞いたとき、本当に惜しい事だと思いました。
いつか彼と一緒にピアノを弾く日がくるような気がしていたので。
大津君のピアノを聴いてみたかった。
旧知だけど、やっと友達になれた大津君と語りたかった。
謹んでご冥福をお祈りします。